「仮説を持とう」

加藤治彦

 今後の方向を正しく読み取ることは、非常に難しい。政治面でも経済面でも、大きな変化が生じている。よく陥る間違いは、 分析に時間をかけて「やっぱり、よくわからない」という結論に達してしまうことである。
 こういう時代にこそ重要な考え方が、「仮説」である。自分なりの考え方をとりあえずまとめ、ストーリー化する。多分こういった市場ニーズが生まれ、こういった商品がブレークする。だから、我々がめざすビジネスモデルはこうなる。これが仮説だ。
 仮説ができたならば、主張しよう。多くのメンバーにこれを問いかけるのである。違った考えがあればアドバイスしてもらえる。これを自分なりに判断する。より良くなると判断するのであれば、仮説を変化させるのだ。 こうやってまとまってきた仮説の下で実行へと移す。間違えていても心配することはない。すばやく方向転換すればよいのだ。
 わかりづらい時代だからこそ、自分なりの考え方を具体化して世に問うのである。販売部門に市場動向をただ聞くのではなく、自分なりの仮説をぶつける。そうすれば、次への展開が始まる。