「標準作業の重要性」

加藤治彦

 かつて標準作業は、製造業において企業レベルを象徴するものと言われた。標準作業のレベルが品質や生産性を決めるからである。
 ところが、多くの企業で標準作業が形骸化してきている。かなり前に作成されたまま放置されている。何かあった際の言い訳として、仕方なく作成している。こんな状況が現実ではないだろうか。
 工場見学があった。見学後の質疑応答でのこと。「先ほど見学させていただいた現場に、標準作業書が掲示されていました。実際の作業と比較したのですが、どうも一致していません。実は、私の職場でも標準作業書どおりの作業がなされていないという問題が多く発生しています。こちらではどういった指導をされているのでしょうか?」何とも意地悪な質問。これに対しての答え。「ウチでは現場の監督者にこう指導しています。標準作業を守ることは大切だが、成長させることのほうがもっと重要だと言っています。作業者は今よりやりやすい効率の良い方法を試そうと考えるものです。監督者はこういった試みをよく観察し、安全や品質面でのチェックを加えて承認する役目であると。」スバラシイ?!